日記
仕事忙しすぎてトイレ休憩すら行けなかったバロスww
いや、忙しいというよりも人数が少なかったんですけどね。
最近お上のシフトの組み方が本当にアホすぎる。
さて、本日の小劇場を久々にやりますよ!
月妹依頼?の5/30の趙雲×銀屏の続きです。
って、3ヶ月近く放置してたのか・・・
内容忘れてる方がほとんどだと思うので、先に5/30の前半を読み返すことをお勧めします。
***本日の小劇場~可憐な花・スーパー小野坂タイム篇~
「銀屏どののことですが、」
その名を出したとたんに趙雲の表情が強張るのを見て、諸葛亮は苦笑した。
「――ずいぶんと、将らしい動きをするようになりましたね」
「ああ――そうですね」
趙雲は、あからさまに安堵の表情を浮かべた。どうやら彼が危惧していたような話題ではなかったらしい。
「もともと気配りはできる子でしたから、視野を広くし、常に戦況を確認するよう教えたら、私が思っていた以上の戦い方をするようになりました」
趙雲が銀屏に学問を教えはじめて、はや半年。はじめは当然のことながら難航した。
たとえば竈の数。
敵を追撃しているときなどには、残された竈の数を数えることがある。兵の数だけ竈を使うからだ。竈の数を数えればある程度の兵数が推測できる。
だが敵もそのことは承知している。それゆえ兵数を多く見せるために竈を多く設置したり、逆に侮らせて罠にかけるために少なく設置することがある――
これだけ話す間に、銀屏は五度ほどおなかをぐぅぐぅと鳴らした。軽い眩暈をこらえながら、なにか質問は?と聞くと、
――私みたいにたくさん食べる兵がいるという可能性はないんでしょうか!
と、こうである。
趙雲は暫し黙考の後、
――うん、点心の時間にしようか、
と答えた。
或いは、陣形の話。
鶴翼の陣とは、鶴が翼を広げたような形に兵を配置する陣形である。主に戦力が敵より劣るとき、包囲を狙って利用する陣形である。容易に逆転が狙える半面、横長の陣形となるため端から端まで統率を取らせるのが難しく、また、途中で分断されやすいという脆弱性も持っている――と、図にしながら説明するも、
――この場合、私はどこで無双乱舞すればいいんですか?
とのこと。
――趙雲はやがて、理屈で教えるのをやめた。
机上の理屈を教えるのではなく、演習を通じて、彼女の勘を伸ばす方向にしたのである。
この試みは巧くいった。
もう、「なんで初めからそうしなかったんだろう」というくらいに、巧くいった。
彼女はもはや、力だけの猪武者ではない。最低限の被害で勝利を目指す、優れた「将」である。
もともと人目を引く華やかな少女であったが、兵たちの視線に、勝利をもたらす者への羨望と畏敬の色が混じるようになった。
「彼女をここまでの将として育ててくださったあなたに、この軍の軍師としても、個人としても、感謝いたします――趙雲どの」
「感謝などと、」
趙雲はあわてて頭を振った。
「彼女が優れた将と成り得たのは、彼女自身の素質と努力ゆえ、私はそれをほんの少し、手助けしたに過ぎません」
「そのように謙遜なさらずに――お父上である関羽どのでさえ、自分が教えたのでは、あれほどの将にはならなかったであろう、と仰っていましたよ」
「は――恐縮です」
軍神といえども人の子、人の親である。娘を大いに成長させた趙雲に、言葉には出さぬが感謝しているようであった。
「それで――どうなのでしょうか、今後は」
諸葛亮が微笑みながら尋ねた。
「そうですね、そろそろ恩賞の出し方くらいは教えようかと思います、功があれば増やし、違反があれば減らすと、原則は単純ですから」
「いえいえ、そうではなく――あなた方お二人の今後のことですよ」
・・・・・・
「は――はぁ?」
相変わらずにこにこと穏やかに微笑んでいる諸葛亮の目元には、多少の悪戯心と、たちの悪い好奇心が滲んでいるようだ。
***
もうちょっとだけ つづくんじゃよ(字数多すぎらしいw)