赤裸々日記

日記
夜勤でした。
いつもと違う業務で、その上普段より忙しい日に当たってしまい、クッタクタになりました。

その合間と夜勤明けの時間つぶしに十二国記の新作「丕緒の鳥」を読んでました。
微妙にネタバレのないように感想を。

丕緒の鳥:陽子にもっと出番がほしかったが、サイドストーリーなんでこんなもんか。
落照の獄:私の趣味にどんぴしゃりだった!あれですね。「華胥の夢」もそうでしたが、小野主上は希望だけではなく、国政を実際に執り行うということの現実をしっかりと書いていらっしゃるのでなんというか・・・胸がキュウとなります。
青条の蘭:ページ数が足りなかったのか多すぎたのか、あるいは時間が足りなかったのかというイメージ。今一つ印象に残るシーンがないな。
風信:一冊の締めくくりにふさわしい、さわやかな希望に満ちた話だと思います。ただ、あんまり嘉慶が保章氏という設定が生きていなかったような。





以下、「落照の獄」についてもう少し詳しく。


私、卒論は張良を題材に、それはもう自由に書いたんですが(笑)、修論はそれなりにまじめなテーマで書きました。
時間ぎりぎりの苦し紛れで提出した黒歴史だったんですが、いま読み返したら結構それっぽく仕上がってるな・・・誤字脱字があったけどww
内容は漢文帝の肉刑廃止に関する思想的背景、というような感じ。
(肉刑について気になるという方はこのへんを見てね)
中国史クラスタと中国思想クラスタは重なりそうで重ならないので、意外にもココをメインで書いている論文が少なかったんですよ。
(史学科クラスタってどこもそうなのかなぁ・・・思想・文学・芸術クラスタが時代的背景まで言及するのに対して、史学科クラスタが思想や文学からの影響に言及するのはあまり見ない気がします。道長VS伊周に於いての彰子サロン・定子サロンの影響とか、結構大きかったはずなんですけどね)
書いているうちになぜか私の大嫌いな儒家の影響ということになってしまったのですがww
ともかくそういうわけで、「落照の獄」は懐かしい気持ちになったり、純粋に「勉強してるなー」と感心したり、ラストにキュウとなったり、現代の死刑廃止論に思いを馳せたりしました。
以前にも日記に書いたのですが、私自身は死刑容認派です。
だからこそ、あのラストにはキュウとなりました。
敗北感、ぱねえ。
あれは十二国記知らない人も読むべき。