赤裸々日記

北へ・・・8
朝7時ごろ・・・もそりもそりと起き出す二人。
月:「今どのへんだろうねー」
俺:「あのさ、俺、それよりも気になることがあるんだけど・・・」
月:「ん?」

俺:「・・・俺たち、いつどこで降りればいいんだ?」

 ・ ・ ・ ・

月:「・・・西安じゃないの?」
俺:「いや、券には宝鶏までって書いてあった・・・ガイドさんはなんて言ってた!?宝鶏っていつ着くんだ!?」
月:「え!わかんない!」
車掌さん:「(ガラリ)だおばおちー(到宝鶏)」
そういってカードとチケットを交換していく愛想の悪い車掌さん。
そうか・・・この交換システムは俺たちみたいな降り損ねかねない客のためにあったのか(笑)

さて、無事宝鶏で下車し、西安担当のガイドさんと会った後、いよいよ北伐の旅の終着点、五丈原へ。五丈原に着いて最初に会ったのは、ものすごい勢いで線香を売りつけてくるオバチャンたちであった。ぷーやおぷーやお言ってるのにしつこい・・・そしてすっかり観光地な孔明廟。
ちなみに五丈原の孔明廟は「衣冠塚」と「落星石碑」がある。衣冠塚はたしか仮に衣冠を葬った・・・んだったと思う。ガイドさんが教えてくれなかった(調べろよ)。いつか掘り出すかX線とかで調べるとかしてくれないかなー。どんな衣冠が埋まっているのだろう。また、落星石碑は多分この辺に諸葛孔明の星が落ちましたよ、という碑なのだろう。怪しいことこの上ない。裏を見るともこもこした黄色い隕石っぽい石が埋め込まれているあたりが、よけいに怪しい(笑)
そのほか黄月英の廟があったり(像は美人)八卦陣なる立体迷路があったり。八卦陣は月妹はアッサリ出られたらしいのだが、かんとガイドさんは迷った。というか、ガイドさんが一番迷った。ガイドできていない(笑)
そして廟から五丈原を望むと・・・一面に広がる畑であった。五丈原は険阻で草の生えぬ荒涼とした土地ではなかったのか?えらい牧歌的な・・・と思ったら、諸葛孔明が開墾始めて以来、農地になったんだとか。うーん・・・
五丈原にロマンと哀愁と感動を求めている方は、むしろ来てはいけないポイントかもしれない。

さて、五丈原は北伐の最終地点だが、この旅行の最終地点ではない。気を取り直して春風(黄砂含む)五丈原を後にし西安市内へ向かう。3年ぶりの西安である。昼食時、日本語の話せるねーさんが紹興酒やらサンザシやらウメボシやら持ってくる。紹興酒をうまそうにあける月妹と土産屋以外で日本語が通じるとは思わなかったなあ、なんて話していたら、このサンザシ○○円ですよ!などと営業し始めた。やっぱり日本語が通じるのは土産屋であった(笑)いらないと言うとそっと紹興酒を下げるねーさん。酔った勢いで買わせるつもりだったのか!(笑)たのしいお食事タイムを邪魔された腹いせに、サンプルのサンザシとウメボシを紙ナプキンにつつんでかばんに入れる私。
俺:「ふ・・・あとで『あの日本人めぇー!』と地団太踏むがいい!」
月:「ね、姐さん素敵ッスー!!」
よい子とよい大人は真似してはいけない(笑)

次に陝西歴史博物館へ。月妹がかわった仕掛けのものに釘付けになる(笑)また、特別公開?の唐代壁画を見る。うん、レプリカよりも当然色彩は落ちるけど、やっぱ本物のほうがいい、気がする。

博物館を出て、ちょっぴり本屋に寄った後、「三国宴」なるツッコミ所満載のディナーをいただく。メニウをいちいち述べるのは面倒なのであえて書かないが、とりあえずメニウの日本語がすっげえレベル高かったことだけ記しておこう。いや、VOW率高いとかいう意味ではない。日本語文法はむしろ完璧に近い。月妹と「これ、読めば読むほど味が染み出てくるよ!」とか「出師の表を超えるんじゃないか!?」とか騒いでたくらいの名文です(笑)

ゴハンの後は「大唐楽舞」鑑賞。これも3年前にも見た。
な、なんか群舞のレベルがすっごい上がってる!みんなちゃんとそろってるよ!そして・・・なんかよりエンターテイメント性が上がったような(笑)ラストに玄宗が踊り始めたときには正直どうしようかと・・・!(笑)