赤裸々日記

せみのはなし
約二名様が蝉について語って?(笑)いらしたので、老婆心ながら補足説明をいたしましょう。
たしか前漢あたりから流行りだした習慣なんですが。
古代中国では翡翠の蝉の彫刻を死者の口に入れるという習慣がありました。
拙者は初めて知ったとき、口に蝉(ナマ)をつっこまれるのを想像して、なんとも言えない心持ちになったものですが・・・(笑)
まあ、流行るには流行るだけの理由があるんですね。
そもそも蝉というものは、土から出てサナギとなり、羽化するものです。
これが昔の人たちには文字通りの「羽化登仙」、美しいものへの再生と見えたのでしょう。
そのため昔の人たちは、死者の羽化登仙を願い、口(口から魂は出るから)に翡翠の蝉を入れたわけです。(なお、こんなことができたのはもちろんお金持ちだけですよ、翡翠だもの)
ちなみにどうして翡翠なのかはよう知りませんが、普通に玉として高価なものでしたし、ついでにい色が羽化したばかりの蝉の色に似ていたからではないでしょうか?ちなみに蝉は美しいもののたとえでもあるらしいです。羽化したばかりの蝉の羽はうすく緑かかった乳白色で、言われてみればたしかにキレイ。ちょうせんとか金蝉(三蔵法師の前世)とか、人名に使われることもありますね。
日本で蝉というと、「うつせみ」とかけてか七日で死んじゃうからかはかないもの、空しいものの象徴ですが、中国では魂の再生の象徴であったわけですな。(そう考えると中国人よりエジプト人のほうが好きそうだな、蝉・・・でもエジプトにはいないんだろうな、蝉・・・)


・・・んで、何でこんな話をするかというと。
数日前、儚くなった蝉の屍骸を見て、孔明さんが趙の口に翡翠の蝉を入れるという話を妄想しまして。
時間があったら小劇場にでもしようかと思ったわけですが。

あんなインパクトあること言われたあとじゃあ書けるはずもなく(笑)

ちなみにうちの近くはこの季節になると上を向いて歩けません。
並木通りが多いから、儚くなられた蝉の屍骸が・・・!!ボタボタ落ちてるの・・・!!踏む踏む!!