赤裸々日記

日記
夜勤明け。
まずは新国立美術館へ行ってずっと楽しみにしていたミュシャ展へ。
「聖アトス山ー!(byゼロ)」のスラヴ叙事詩が全部来るとあっては、行かぬわけにはいかんべぇ!
というわけで前日のうちに、一週間くらい前に買った『アルフォンス・ミュシャの世界 -2つのおとぎの国への旅-』で予習したんですが・・・
あれっ、もしかしてスラヴ叙事詩って半分くらいフス戦争が題材?
しかもジシュカさんが何度も出てくるじゃないですか!これは『乙女戦争』ファンでもある私にとって二重の喜び!

というわけでウッキウキで美術館へ行ってまいりました。チケット売り場(屋外)でみぞれ降ってきたけどすこーしも寒くないわw
開場直後だったためか、思ったほどは並んでませんでした。
入るとすぐにスラヴ叙事詩が並んでおります。第一印象はやはり

で け え

いきなり「メインでございますー!!」と500gステーキの鉄板顔にぶつけられたような気分。
すごい。具体的な大きさを知っていても衝撃的な大きさ。これはサラ・ベルナール振り切って制作しなければできない仕事だわ・・・

そして、すべての絵をためつすがめつしたのですが、やはりシシュカさんの存在感がすごい(個人の感想です)
特に11枚目。なぜかジシュカさんだけが(謎の)光を浴びていて完全に主役。かっこいい(個人の感想です)
9枚目はフスが主役の絵なのに、一度ジシュカさんを見つけてしまうともう目が離せなくなる。かっこいい(『乙女戦争』ファンによる個人の感想です)
ジシュカさんの眼帯の位置が9枚目と11枚目で左右逆なことに気付いてしまったくらいにはジシュカさんばっかり見てました。
っていうかなんで逆なのwせっかくの大作なのに直せなかったのww

アッ、ジシュカさんの話ばっかりしてますね!
もう一つ私が感じたことというか、アドバイスっぽいこと書きますね!

スラヴ叙事詩はでかいからオペラグラス必須、という感想をよく見ます。
けれど個人的には自分で近付く←→遠ざかるしながら見るのをおすすめします。
というのも・・・この絵は遠くから見たときは諸聖人など主役が、近付いた時には群衆が目に留まるように描かれているのではないかな?と思うからです。
1枚目2枚目など、聖人などが「上の方に」「はっきりめに」描かれています。そのため遠くからでなければ視界に入りません。逆に群衆は茫洋とした目元の、それこそモブとして映ります。
所が近づいてみると、実はちゃんとモブにも表情が描かれているのです。
以下は写真撮影OKな絵を私が撮った写真です。

ここに3人の娘さんがおるじゃろ?

近付いてみると、こうじゃ。
目元が暗く彩色されている(そしてあの辺の人たちはホリが深いので、それ自体は不自然なことではない)ので遠目では分かりにくいのですが、近付くとほとんどの群衆に意思の宿った瞳が描きこまれています。
絵に近づく間に群衆の目元に表情が浮かび上がってくるので「ん?ん・・・んんん!?」となりました(笑)

なんとなくなんですけれど、ミュシャはこの絵を見る人たちが「群衆の内の一人」になれるように描いたのではないかな、と思います。
スラヴ叙事詩はスラヴ民族を一つにしたいという思いから描かれた作品です。近くから見たときには同胞と苦楽を共にし、遠くから見たときにはチェコの聖人や英雄を見上げる。そんな疑似体験ができる作品にしたかったのではないでしょうか。そしてそのためには、見る人の視界を全部覆うだけの大きさが必要だった。学術の世界はね、言うだけならタダなんだよ!(笑)

というわけで、近付く←→遠ざかるしながら見るのをおすすめします。いや、もちろんオペラグラスで上の隅々まで見るのもいいと思うんですけどね。


あとプラハ市民会館壁画のジシュカさんもかっこいい・・・これに見惚れてるの私だけだったけど・・・(笑)
後期のミュシャの絵ってだいたい意志の強そうな目をしているんですが、軍人として目力がある男性の絵って珍しい気がします。ちょっと独眼竜みある。この絵柄のポストカードないかなと思ったけど、もちろんなかった(笑)
(画質は荒いけど参考画像 http://www.mucha.jp/slavepopej17part1.html)


ちなみに大西先生のブログで『乙女戦争』のステマをしつつ(笑)スラヴ叙事詩の背景説明がされておりますので、興味がある方はどうぞ。残酷表現は(このページ内では)ないです。
《スラヴ叙事詩》とフス戦争



そのあとはちょっとネカフェで仮眠をとってからスクラップの謎解きを二つハシゴ。
1つめはクリアできなかったんですが、2つ目はクリアできました!
ボッチで。

・・・いやぁ、スクラップの謎解きを一人で挑戦ってのも十分狂気の沙汰なんですけどまさかクリアできるとはね・・・
人手が必要なところはスタッフに全力で手伝ってもらったし、つまった時にはヒントを積極的にくれたので、完全クリアとは言えないんですがw

よーし、見たかった絵も見たし、スクラップで生還したし、いい日だったぞぉ!