赤裸々日記

日記
夜勤2連チャンでやっぱり寝てました。









今週のアルスラーン戦記。

・・・

・・・えっとね。
日記にも書いてた通り、私イスファーンとギーヴのシーンめっちゃ楽しみにしてたんですよ。
でもあれはちょっと・・・改悪じゃないのか?
いままでの改変はだいたい「いい改変」もしくは「まあこれはこれで」と思っていたんですが、この流れはさすがに不自然すぎる。
三国志でたとえるなら

劉備入蜀後、古参組と蜀組で対立が起こっていたが、あるとき馬謖と費イが劉備主催の酒宴で抜刀してで撃ち合う事態が起こった。孔明は費イは不問にしたが馬謖は罷免・追放した。

・・・くらいに不自然ですよ。費イでもイスファーンでも頭が冷えて「なんか変だな?」と思うレベルでしょ。
そのイスファーンも、彼があそこまで頭に血が上った理由(というか、兄シャプールを尋常ではないくらいに慕っている理由)がアニメではふんわりくらいにしか語られていないので、なんかいやな奴に見えてしまう。
王太子の御前で抜刀して私闘を行ったのに、方や不問で方や追放(謹慎飛び越して)では、あまりにも不公平で兵の間で動揺が生じるでしょう。兵を集めていざルシタニア討伐!って大事な時に。

まあ、ただ一人ギーヴを見送るファランギースや、皮肉にもギーヴの琵琶の音に助けられた新参組や、どさくさに紛れて過保護をディスられるダリューンなんかはいい改変でしたもっとやれw
あとトゥースめっちゃ喋ってたなwもうハーチムマイマイとは言わせないなww




ちなみに原作ではどんな流れだったかというと(以下、当然ねたばれですので注意)





















王太子の御前ぞ!とファランギースに止められて、打ち合いをやめる二人。その後、白けた様子で「つくづく俺は宮仕えってもんが向かないとわかりました、この辺でおいとまさせていただきますわ」と言い出すギーヴ。アルスラーンは突然の離脱宣言に動揺しまくって「ギーヴ、待ってくれ、早まらないでほしい。不満があるなら考えるから」(原文ママ)と震え声(妄想)で言う。ギーヴはアルスラーンの言葉を聞いて後ろ髪をひかれるように一瞬足を止めるも、そのまま立ち去ってしまう。呆然と立ちすくむアルスラーンを見ていられなくなったダリューンが、じつはあれは演技で、これからギーヴには隠密行動をとってもらうんだよ、殿下のことを見限ったわけじゃないよと、戦略上の機密をばらす。ナルサスは、あーもーダリューンしゃーないなと思いつつ、「殿下は不思議な方だ、俺とダリューンとギーヴ、それぞれまったく違う気性の者たちに忠誠を持たせてしまう」と語る。一方アルスラーンは一人になってから「ナルサス、ダリューン、ギーヴと、それぞれ自分よりも技量のあるものたちが自分につかえてくれる、その忠誠にどうやって報いればよいのだろう」と考える。


だいたいそんな感じ(正確な流れを知りたかったら原作4巻を読んでください)
それぞれの忠誠のかたち、のようなものが浮き彫りにされる名シーンなわけですよ。
アルスラーンのためならアルスラーンさえも騙すナルサスと、アルスラーンの身命も心も守ろうとするダリューンと、汚名も危険な単独行動もいとわぬギーヴと。
あとこれ、最新刊14巻までの間で唯一の、アルスラーンが臣下に「あんたとはやっとられんわ(自らの意志で離脱します)」宣言をされるシーンなんですよね。
王太子(のちに国王)なのでもともと絶対的な忠誠を捧げられる立場である上、本人のお人柄もあって臣下に見限られるということがない(この辺アトロパテネでクバードに見限られたアンドラゴラスや、なんかもう問題外なガーデーヴィと対照的なわけですが)
そういった意味でもとても貴重なシーンだったんですけど・・・なんで改変しちゃったかなぁ・・・

決してギーヴに去られて御いとけなくもあわれに動揺する殿下が見たかったとか、そういうヨコシマなアレではないぞ、決して(二回目)