諸君、クリスマスだ!
・・・まあ、うちは神道なので、相変わらず食い物だけで参加ですがね。
(全力じゃねーか!というツッコミはあえてスルーさせていただく)
いいんだよ!
クリスマスはキリストの誕生日じゃないからいいんだよ!
草食系女子の耳(ウサギ)は無理ですが、ネズミには御馳走をちょびっとおすそ分けしました。
肉とかケーキとか滅多にやらない(やってはいけない)ので、ネズ公も大喜びです。
幻想水滸伝シリーズ宿星ならべ見てて思ったんですがね。
やっぱり3のトウタ(動画だと8:08くらい)が理想的な趙雲の顔なんだよなぁ・・・
なんとかこういう骨太な美男を描けるようになりたいんだがなぁ・・・
(ちなみに動画内では「15年でなんでそうなるんだよww」と湧いていますがww)
***本日の小劇場~朝の冷えと狸寝入りと、時々ゆたんぽの話~
ぶるりと身を震わせて、孔明は目を覚ました。
覚ました、とは言え、完全に覚醒してはいない。
目をつむったまま、なぜこんなに今朝は寒いのかと考えた。
そして思い出した。
昨夜は、趙雲と同衾したのだった。
趙雲と言う大きなゆたんぽが傍らにいれば、たとえ雪の日であっても寒さで目覚めるようなことはない。
その上――情を交わした直後は逆に暑苦しいほどである。
ゆえに、寒がりな孔明であっても、趙雲と同衾する場合はふとんを少なめにしている。
にも関わらず、この寒さはどういうことか。
――あいつめ、またこっそりと朝駆けに行ったな――
孔明は胸中で一人ごちた。
趙雲は夜勤の時や戦中で不可能な場合以外は、必ず朝駆けに出かける。
例え宴会の次の日であろうが、休みの日であろうが、雨の日であろうが、馬が走れそうであればかならず出かけているのだ。
武将の鑑と言うべき――なのであろうが、何も恋人を寝台に残してまで出かけなくてもよいだろう。
普段は孔明のほうが仕事だなんだと言って趙雲を放っておいているのだが、この際自分のことは棚に上げておく。
冷えた両足をすり合せながら寒さに耐えていると、扉が開く音がした。
どうやら、家主が戻ってきたらしい。とっさに寝たふりを決め込む。
「――」
趙雲は寝台の様子を窺うような間を開けた後、静かに扉を閉めると、ほとんど音を立てずに近付いてきた。
――体重があるのに、どうしてこんなに静かに歩けるのだろうか。
趙雲がまるで刺客のように慎重に近づいてくるので、寝たふりをしているというのに、唾液を飲み下しそうになる。
寝台のすぐ横で一度気配が止まる。
また、凝っと様子を見るような間。
そののち、寝台の縁に座ったらしく、すぐ横で軋むような音がした。
――平常心、平常心――
不自然にならないように呼吸を整えるも、心臓が早鐘のように脈打つのは自分ではどうしようもない。
ふ――と、頭上で笑う気配がした。
――これは――さては「あの」顔をしているな。
趙雲は時折、情愛を超えて慈愛に満ちた笑顔を向けてくることがある。正直なところ孔明は、その表情がかなり好きだ。普段の精悍な顔立ちも十二分に好ましいものではあるが、やさしげに、眩しげに眼を細めて口元をほころばせるその表情からは趙雲の下心を含まぬ深い愛情が滲み出ているようだ。
これは、関羽が酒の席で演武を披露するくらいには珍しい。あの表情をしているだろうに、見ることができないのが歯痒くて仕方がない。もう、今起きたふりをしてしまおうか。いや、そもそも寝たふりをする必要がなかったわけだが。
「――かわいいかわいい我がいとし子よ、いったいどんな夢を見ているの」
――子守唄?
孔明の心臓が、大きくはねた。これはもう珍しいなどと言う次元ではない。なにせ、あの趙子龍が歌っているのだ。張飛が「今日は飲む気分じゃねえ」などと言い出すくらいには、ありえない事象である。
ところが、趙雲の歌は、その一節のみで終わってしまった。
孔明は観念した。
「――ずるい、私が起きていると気付いていながら、こんな意地悪な確かめ方をするなんて」
「おや――何の事でしょう」
夜明け前の薄暗さだが、それでも趙雲が微笑んでいるのが分かる。
憎たらしい、しらばっくれて――
「――目覚めた時にそれがしが隣におらず、寂しゅうございましたか」
孔明の詰る目線をどう取ったのか、趙雲は孔明の髪を梳きながら言った。
「寂しくはなかったが、寒かったな、寒すぎて目が覚めた」
「え?」
趙雲が笑みを納めたようだ。
「これは――気付きませなんだ、炭を入れてから部屋を出ればよかった」
慌てて趙雲が腰を浮かすので、孔明もまた慌ててその着物を引いた。
趙雲が不思議そうに小首をかしげる。
「その――」
しまった。何といえばよいのか。寂しいから行かないで?そんなことが言えるはずがない。
「炭は、いい、ゆたんぽがあれば」
「ゆたんぽ?ではゆたんぽをお持ち――?」
言いながら、趙雲も察したようだ。ひとつ苦笑すると、くつを脱いでふとんの中に入ってきた。
「成程、だいぶ冷えておられる、特に足先が」
「ゆたんぽが勝手に出て行ったから」
「申し訳ございませぬ、これからまたじっくり温めましょう」
「それだけでは許さぬ、お前、詫びとしてもう一度歌え」
「歌――寝る子を起こした子守歌の続きをですか?」
「それでもいいけど――」
孔明は趙雲の胸元に顔をうずめ、男の香りを楽しみながら言った。
「そうだな――温かい気分になれるような、春の歌がよい」
***
趙:「軍師のリクエストが抽象的すぎて難しい件」
リハビリを兼ねて、クリスマスプレゼントにもなりやしないヤマなしイミなしオチなしなやつをひとつ(笑)
というかマズい。本当に全然書けなくなってるよ・・・
ところで途中の子守歌。本当は実在の中国の子守歌を使いたかったんですが、どう検索しても呪いのハープこと「中国地方の子守歌」がヒットしてしまい、見つけられなかったので、それ(腐)っぽいのを捏造しました。ごめんなさい。
山田耕筰強すぎんねん・・・